子育て移住するなら、名栗で。

水島校長先生のインタビュー終盤で現れた、謎の女性。
実は、一昨年まで名栗小学校で、水島校長とタッグを組んでいた教頭先生、松尾みのぶ先生です。


そんな、みのぶ先生が、なんと新年度からの校長先生として、名栗小学校に戻ってくることになりました!


みのぶ先生、お帰りなさい!

ただいまー!!
本当に、ただただ嬉しい。なんか、願いは叶うっていうか、こう、口に出してれば願いは叶うってよく言うでしょ。今年異動しますよっていうのは少し早めに聞いたから、もう絶対名栗。絶対名栗。なんて娘にも言ってたらね、ママそんなに言ってて、違ったらどうすんの? もう立ち直られないぐらい落ち込むんじゃないの?とか言われたけどね。
名栗小に異動だよって言ってもらった時は、もうただただ嬉しかったですね。 

何がしたい、あれがしたいっていうよりも、ただ嬉しい。なぜならここは、心地いい。安心できる。子どもたちも、きっとそう思ってくれている。私もそういう思いがあるから。もう、とにかく私はここで、またここで校長をやりたいっていう願いがずっとあったから、 ほんとにほんとに嬉しかった。その一言につきます。
久しぶりにみんなに会えるし。初めて会う子は多分いない。だから、なんか本当に、さっきもね、靴箱も用意してくれてて、 おかえりなさいって書いてくれてたの。なんか泣けちゃうでしょ。ようこそじゃなくて、おかえりなの。なんか、心遣いっていうか、その気持ちが嬉しい。そういう思いを子どもたちにも味わわせてあげたいってやっぱり思う。ほんとに一緒にね、子どもと一緒にやっていきたいなと思う。水島先生が残してくれたものを大事にして、また次のことにステップアップできたらいいなって。

立場によってね、見えるものは違うかもしれないんだけど、でも、なんだろう、あんまりそこは意識してないっていうか。もちろん、校長としてリーダーシップを、とか、いろんなことはある。責任も重たくなるし、今までみたいに校長先生、早く決めてくださいよ〜って言うんじゃなくて、今度は言われる方だから。 
そういう意味では、責任の重さっていうのは感じるけれども。この学校のことを知らないわけじゃないから、かえって楽しみというか、あんまり、プレッシャーはないかなって。見ている先は、やっぱり子どもだから。子どもの幸福っていうか、子どもの幸せがここにあるから、そう思うと頑張れる。それは、水島校長先生と同じ気持ちで頑張ってきたことだから。
子どもたちにも、今まで通り“みのぶ先生”って呼んでほしいなと思ってます。


個性の尊重と自律をテーマに

もう、やっぱり私は、個性の尊重なんですよ。 もうほんとにそれに尽きる。
そのためには、自分を理解すること、他者を理解すること。ここが本当に大事だって思うんです。
個性の尊重をやっぱり大事にしていく。これは本当に貫いてきたことなので、1人1人を大事にするっていうことは。

そして、この1年間、中学校に赴任していた時に学んだことは、自律。
自分で考えて、自分で決断できる子。小学校の時から、自律した子どもを育てていくことは、本当に大事だなって思いました。自分で決めていい。例えば、授業受けたい、受けたくないも自分で決めていい。 友達と喧嘩したらどうしたいか、仲直りしたいのか、なんなのか、自分で決めればいい。自分で考えて、自分で決断して、自分の言葉で表現出来る子を育てていくっていうのは、ほんとに大事だなって。小学校のうちから、それを学びの中に取り入れていく、学校だからできることだと思う。

自律できている子は、しなやかで、 自分のポリシーを持って生きていくことが出来ると思う。人間っていいんだ。先生って素敵、大人って素敵、っていう経験をしたら、人間って強くなる。そんな関わりの中で、自分がどんな風に立ち振るまっていけるか、自分を尊重していけるかっていうことを、小学校でしっかり学べたら、 中学校に行っても絶対大丈夫だと思います。

人生大丈夫だと思います。うん。小学校の役割ってすごい大きいなって思ってます。

公立小学校だからこそ

私いいなと思うのは、例えば校庭にベンチとかがあって、授業してるそばで、地域の人、やっぱりお年寄りが多いから、そのベンチに座ってお茶してる。なんか、そんな風景が憧れです。 学校って、地域の中の一部分じゃないですか。だから、誰が来てもいいわけですよ。おじいちゃんとかおばあちゃんとか、1人でいるのが嫌だなと思った時に、休み時間にふらっとそこに座ってたとかね、そんなイメージがあります。 誰かベンチとか、作ってくれないかな。

では、お願いします。(笑) なんかそうやっていると、子どもたちだって、誰々さ〜ん、とか、授業入れない子だって、その横に座っておしゃべりして、お手玉したりしてたっていいわけだし、そういうイメージがね、ありますね。地域に開かれた、みんなの学校。
だから、滑り台もこだわったんですよ。私が教頭の時に、老朽化した滑り台を撤去することになって。じゃあ、次作りますか?小学生やりますか?って話になって。いや、確かに小学生はそんなにやってないと。でも、ここは地域の集まる場所だから、地域には小さい子がいるから。だから滑り台は絶対必要なんですって言って新しいのを作ってもらったんです。
それで、私たちが困った時には、地域の人に助けてもらったり、いろんな事を一緒にしたり、保護者の人ともいろんな関わりがあったらね、持ちつ持たれつ、お互い様の関係で。私たちもいっぱい頼ることがあっていいと思うし。うまくいかないことがあったら、保護者の人に相談してもいいと思うし、先生絶対こうあるべきなんてないし。先生も人間だから、同じようにね。私だって相談したいことあるしね。聞いてもらえるとすごく嬉しかったから、うん、そういう関係でいたいなと思います。

公立学校だからできないとか、公立学校の限界とかやっぱり感じた時もあったんだけど、公立学校だからこそやりたいって最近思うようになったんですよ。

そうなんです。でも、次に言われるのは、小さい学校だから出来たんだって言われるんです。ただ、去年、大規模校に行って手応えはあったんです。 だから、それも出来ないことはないなって。それは感覚。まだ自分の中で理屈にはなってないけど、感覚的に大規模な学校でもできるって思ったんです。 だから、ここでしっかりと地固めをして、それを広めたいなってほんとに思いました。

もちろんですよ。それは楽しみですね。子どもの幸せのため、とか、地域の活性化のため、とか、目指すものが一緒だったら、いろんなことやってみたいですよね。

いいですね。そういう機会があるといいですね。子どもたちからも、私たちを説得しに来てくれたり、私たちにプレゼンなんかしてくれるようになったら最高ですよね。いいですね。


これまでの名栗小と、これからの名栗小

水島先生が、これまでたくさん積み重ねてきてくれたこと。
そして、みのぶ先生が思い描く、これからの新たなチャレンジ。

少しずつ形を変えながら、ずっと繋がっていく、続いていく。
名栗小学校は、本当に面白い公立小学校です。

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やまもと

なぐりで.編集長 / カメラマン

2022年に名栗に移住しました。妻と、2人の子どもと暮らしています。 普段は映像のカメラマンとして、主に都内近郊で仕事をしています。

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